環境部会の環境教育分科会では、複数の大学で環境に関する講義を行っています。広く環境に関しての社会課題を分科会で話し合い、大学からの要請に合わせてメンバーが講師として、社会に出てゆく学生に、現状認識・把握や企業での実体験をもとに課題解決方法など分かりやすく教えています。
専修大学ではSDGs・カーボンニュートラルについて、生田キャンパス(前期)と神田キャンパス(後期)でそれぞれ6コマの講義を受け持っています。4月26日に我々が担当する前期の第1回の講義を行いました。受講生は経済学部、経営学部を中心とする3年次生。講義では、iPadを使ってシミュレーションゲーム「エネルギー大臣になろう」を題材に、内山正人さんが講師をされました。
このゲームはエネルギー大臣になって、自国に発電所を建設するゲームで、電気料金・稼働率・自給率・環境負荷のうちどれを優先政策とするかを決定し、その政策がどの程度実現できたかによってゲームの勝敗が決まります。45名の受講生は9チームに分かれて9つの国をつくり、それぞれ、国のタイプに応じて戦略を立て、選択した政策を如何に実現するかについて議論を重ねました。
ゲームの途中には異常気象、戦争、反対運動等のイベントも発生するので、政策変更も必要です。また、政策の決定と修正について、チーム内で十分に話し合いができたかも得点に影響します。受講生は最初戸惑っている様子でしたが、次第に仲間同士打ち解け、楽しそうに取り組んでいました。最後に各チームの代表が自国のエネルギー政策を決定するプロセスで気が付いたことなどについて発表しました。
ゲーム感覚で国のエネルギー政策について考えさせる「エネルギー大臣になろう」は、通常の座学より有益であったと感じました。尚、本シミュレーションゲームはJ-Powerとサイエンスカクテル(科学コンテンツの企画、研究を行う団体)が共同開発し、J-Powerが主催する大学生・高校生などを対象としたワークショップで長年使用されています。今回、同社の全面的協力を得て本講義を実施しました。
私共はDF会員の皆様と一緒に、大学での講師活動ができることを楽しみにしています。環境に関して少しでも興味がある方は、環境部会環境教育分科会中西リーダーまでご連絡頂ければ幸いです。
連絡先:中西 聡 メールアドレス nskjmf-mw@jcom.zaq.ne.jp
以上(河井 興正)