第160回DF経済・産業懇話会開催
「日本産業は何を目指せば生き残れるか」
カーボンニュートラルと化学産業

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開催日4月24日(水)14:30
講演「カーボンニュートラルと化学産業」
講師福田 信夫 氏 三菱ケミカルグループ 取締役、日本化学工業協会 会長
会場スタジオ751 + Zoom
参加者38名

趣旨

今回は三菱ケミカル取締役で日化協会長の福田さんから、化学産業の現状の課題につき、カーボンニュートラルの視点からお話を頂いた。日本の化学産業が川上では競争力がなく、川下の機能化学品で生きる中、大口のCO2排出産業としてどのような課題に取り組んでいるのか興味ある話題であった。活発な質疑と懇親会でも延長した討議が続けられた。

また、赤堀さんから会費と会の取り進めについての現状にコメントがありました。

講演資料

主な質疑

QScopeⅢの割合が大きい。耐久財と消費財との比率は判るのか 消費者の認識が大切
A数値はない、形になったものはリサイクルができる
プラスチックのリサイクルは主にPET、他のプラはリサイクルが難しい
三菱ケミカルでは鹿島の事業所に、回収プラ2.5万T/Yの 設備を投資
Qプラの回収をどうしているのか 一般的なプラは塩ビなどの混合物
A回収分別の会社に頼み、分別したものを購入している 消費者で分別は困難
Qプラのリサイクルには金がかかる 廃棄プラを途上国に輸出しそこで必要なものだけを取り出し廃棄、海洋汚染などにつながる
プラのリサイクルより熱回収で十分ではないか
ACO2の排出と気候変動を考えると、やはりサーマルリサイクルは止めるべき方向
世界で足並みをそろえる必要がある
QCO2と気候変動の問題はかねてよりあるが、無駄なことかもしれない CO2削減のコストと地球温暖化はバランスするのか
A1.5℃の上昇が地球に与えるダメージと、これを防ぐコストとの兼ね合い
それを感じていない人が多い
QCOPの世界で推進 やらざるをえないとの認識 しかしグローバルサウスは成長優先
A難しい課題 しかし科学的根拠も進んでいるがコンセンサスはできていない 地球温暖化でどの程度生活に影響が出ているのか何となくわかっていても危機についての実感が乏しい
Q生態系を変わっている現実を見ればわかるのだが
Q話題が違うが、世界の中での日本の競争力はどうなるのか
上流は競争力がない、下流で戦う しかし、中国ロシアなどはいずれ追いついてくる
どうすればよいのか
A日化協では3カ月ごとに記者会見し現状説明
川上は厳しい しかし全体としては機能商品が強く利益率も上位30社の平均で8%の利益率がある
Q鉄鋼産業でカーボンニユートラル実現不可能 化学産業も実現性はどのくらいの確率があるというのか
ANH3やH2のコストにかかっている
QH2現状では100Y/m3これを20円まで下げる目標というがブレークスルーが必要 8円位でないとペイしない
日本では縮小均衡で産業は日本から出ていく 罰則のない発展途上国に世界はどうするのか、日本の競争力はどうなるのか
Q原油の埋蔵量には限界がある 金属は有限が判っている
A原油は当分ある
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