日時 | 8月27日(火)15:00~ |
テーマ | 「日本古代史の源流」 |
講師 | 小林宜英氏 |
場所 | 神戸生活創造センター + Zoom |
参加者 | センター 5名(DF関西会員)、Zoom 25名 |
小林さんには過去3回、①神社とコンピュータ ②日本書記 紀年論 ③日本人のルーツというテーマで講演していただいております。
前回、日本人のルーツに関連し、遺伝子解析の進展で、縄文時代の日本人に弥生時代に渡来した北東アジア人が加わったという2重構造説という定説に更に古墳時代の渡来人が現日本人の遺伝子形成に大きく影響しているという3重構造説が加わったと報告されました。
今回は、ホモサピエンスのアフリカでの発祥から全世界に広がる経過とアジア大陸から日本へ北海道、対馬、沖縄の3ルートから移動したこと、中国尾の遼河文明の影響等を紹介しながら、日本人の源流を、形質人間学からみて縄文顔と弥生顔に分類しました(2重構造説)。さらに、古墳時代に東アジア祖先が大量に日本に移住したという3重構造説が新たに発表されました。この3重構造は、現在の日本人の類似しており、弥生時代から古墳時代に大陸から移動があったことは間違いないと思われます。しかし、残念ながら、空白の4世紀といわれる時代のことで、具体的な資料、遺跡はありません。
しかし、小林さんは、この推理資料として、まず、中国の人口の増減をあげ、前漢から後漢に移るAD57年、五胡十六国時代のAD 316年に人口の大減少があったことを見出します。これは日本では、弥生時代、古墳時代にあたります。この時期に大陸からの大移動があったことは容易に推察できます。また、これらの人々は、日本海側から日本に入り、日本の中央分水嶺を越え、気候の温暖な太平洋側 に移動したのではないかという推理を展開します。具体的には地元である兵庫県、広島県をサンプルに、低い分水嶺と河川を使い、移動していったという推理をし、日本古来の神社の分布を見ながら検証をしていきます。非常に説得力のある説明でした。
詳しくは、資料と動画をご覧ください。
以 上(岡本正敏)