認知症の予防としての社交ダンス

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2025年1月1日(No.428)
太田淳一

60代以降の年齢となると認知症の恐れが高まってきます。
その予防として身体を動かし、頭を使う同時多処理を日常で行うことが良いとされています。料理もその要件に当てはまる為予防効果があるとされています。
ここではスポーツの中で最も効果があるとされている社交ダンスについて特に60代で余暇時間がある男性向けにご紹介していきたいと思います。

社交ダンスは音楽を聴いてリズムに合わせ、踊る手順を考え、女性パートナーをリードしながら他のペアとぶつからないように上手く流れにのることが求められます。
また女性の手を取り、ホールドをしながら踊るので異性との触れ合いが自然にあり、男性としてはやりがいが感じられます。まさに同時多処理のスポーツです。

読者の方々は60代後半の方が多く「今から社交ダンスを始めても・・・・」と思われる方が多いと思います。でも大学時代の学連でダンススポーツをしていた人たちは別にして、練習時間とそれなりの費用負担をする必要がある社交ダンスは働き盛りの30代~50代に始めるのはかなり難しく、男性の場合70代、80代が中心です。

まずはお住まいの近くの区民講座やサークルで初心者向けのグループレッスンを探しましょう。同時に靴底にフェルトが貼ってあるダンスシューズを購入します。(予算は1万円程度)。その上でそのうちの2~3グループぐらいに同時に入って、一週間で2~3回程度レッスンを受けるようにしてください。スポーツはなんでもそうですが余り練習間隔が空くと体が動きに慣れず上達に時間がかかるものです。

最初はルーチンのステップについていくのが難しいかもしれません。その場合はやや費用は掛かりますが、ダンス教室の女性の先生に個人レッスン(30分/4000円程度)を受け、サークルでのグループレッスンのルーチンのおさらいをしてもらうと段々とサークルについていけるようになります。ダンス教室には見目麗しい女性の先生が多く男性の生徒は少ないので優しくしてもらえます。

夫婦で始めようとする方もいるかもしれませんがその場合は必ず男性が1年程度先行して始めるようにしてください。なんとなれば男性の方が3倍も難しく、直ぐに適応できる妻からの心ない一言で「もう辞める」となる危険性があるからです。
1年ほど経ちましたら奥さんにも参加してもらってカップルレッスンに切り替えると良いと思います。

下積みの2年間を終えましたらお近くのコミュニテーセンターで行われている、ダンスパーティに出かけましょう。予算は500円から800円ぐらいです。
サークルが一緒の方に付いて行ってもらうといろいろアドバイスを貰えて安心です。
場の雰囲気に慣れてきたら座っている女性で、ダンスレベルがそれほど離れていない方をお誘いして踊ります。お誘いはドキドキものですが踊ってくださることもあれば、婉曲に断られることもあります。 踊ってくださる方がいたら「初心者なので宜しくお願いします。」と初めに言っておくと謙虚な姿勢に好感をもたれる可能性があります。

又、今はそれほどでもなくても将来上手くなるかもとの期待感を持たれることもあります。(パーテイに来られている女性は大体10年ぐらいダンスをやっている経験者が多いです)
服装はベルトレスのパンツにドレスシャツをダンス専門店のバーゲンで購入します。ご予算は1万5000円程度ですが女性はかなりおしゃれして来場しますのでそれなりのおしゃれが求められます。

「また踊ってください。」「お上手ですね。」といわれるようになるとダンスパーティに足しげく通うようになり、認知症とは縁遠い「バラ色の日々」となります。


おおた じゅんいち(1123)
(授業支援の会)
(元 三井物産)

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