2025年1月16日(No.429)
山﨑哲也
ディレクトフォースに加入して二年たちました。主に理科実験グループで活動させて頂いております。その間に感じたことを少し記述させて頂きます。

電池
最初の会は、塩水電池でした。小学生に取り扱わせるので、食塩とアルミ箔しか使いません。その安全感覚に諸先輩のご苦労をひしと感じました。 あまりにも感動して、会の参加を継続し、サブテーマリーダーにも自発的に手を上げました。小学生に「アッ」と言わせるには電灯をつけてみせるのが良いのではと提案しましたが、電流量がとても不足するので「ダメだよ」と却下されました。

確かに回転させるモーターは、太陽電池用の少量の電力でも回転できるものでした。失敗談もあります。アルミ箔の間には、薄紙が挟んであるのですが、それを確認して取っておくのが大事なのです。ところが、ある会で最初はうまく電圧が出たのに、二回目は電力が出ないことがありました。 当座は何とか出来たのですが、最後に電池を分解したら、なんと薄紙が出てきまして肝を冷やしました。その後は、薄紙の点検をかかさずやっております。
素数
難しいテーマに「素数」があります。ある学校のオープンキャンパスで経験しましたが、そこは、拙宅の愚息がお世話になったので、行かざるを得ないと覚悟を決めていきました。最近の暗号は、巨大な素数と素数をかけて、その一方を解読キーとすることを昔読んだ本で知っておりました。しかし、それを授業にするのはさすがと思いました。素数を発見するには、まず2の倍数(偶数)を消し、次に3の倍数を消します。その後、基本的には素数をnとすると(n-一)番目の数を消していくのだそうです。厄介なのは13とか17の倍数です。事前に計算しておきます。

3D表札
理科実験グループは東京の下町、地方にも出かけます。初めて行ってみるところが多いので、感慨深いです。特に地方では、表札の授業を致しますと、「婆ちゃんの民宿の表札を作る。」と頑張る子がいて、後に諸先輩が「ぐっ」とくるとおしゃっておられました。

燃料電池
地方都市でも理科実験をやっておりますが、ある参加児童と保護者から、いきなり「燃料電池」を実験したのだが、電灯はついたがモーターは回らないので、どうしたらよいのかという質問を受けました。実際はモーターは回っても電灯はつかない方が多いのだそうです。最近は、燃料電池キットが多く販売されているそうです。ディレクトフォースでは、あえて、安全性を守って授業の採用をしなかったと諸先輩から伺いました。
モーター
スリリングなのは、モーターの授業です。モーターが回るかどうかが大問題なのです。さる小学校で、あるグループを担当したところ、あっさりと回る子がいた半面、真面目に取り組んでいるのに回らない子もいたのです。叱咤激励して指導するのですが、なかなか回りません。半べそになりそうなところ、最後になって回りました。 その瞬間の子供の笑顔が忘れられません。本当に花が開いたようでした。

さる女子中学校でも、実験授業を行いましたが、おとなしい子が多く、なかなか盛り上がらないところ、モーターの実験では全員を回すことができました。本当に満面の笑みでした。
浮力
さる小学校でも、浮力の実験を行いましたが、最後に普通は水に沈む粘土で水に浮かぶ形を作る実験を行ったところ、大盛り上がりになりました。アルキメデスが、「浮力」を発見した時に、公衆浴場から自宅まで裸で走って帰ったとの話がありますが、そんな気持ちだったのかと思いました。そんな感動を頂ける理科実験はなかなかやめられません。

以 上
やまさき てつや(1407)
(アカデミーグループ、理科実験グループ)
(元 宇部興産)