第172回 経済・産業懇話会
日本産業は何を目指せば生き残れるか
「ベンチャー経営と製品開発」

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日時2025年6月26日(木)14:30~16:30
講演ベンチャー経営と製品開発
講師中山鳩夫会員(1459)
場所スタジオ751 + Zoom
参加31名

今回は中山鳩夫さんから、専門の計測技術を生かしたベンチャー経営の成功、失敗のお話を軸に、産業計測について解説を頂いた
複数のベンチャーを起こされ、多数の製品を開発に携わってこられた、日頃私共にはなじみの薄い分野での興味深いお話でした

Qバス会社向けの製品で、ファブレスで製造のお話があったが、なぜファブレスを選んだのか
A製品の製造が間に合わなかったから
Qナノにするにはどうするのか
A高圧200MPaの超高圧でナノ化 水と油が分離しないようにする
Q植物油など集めて航空燃料にしているが、ここに使うのか
Aターゲットではない バイオエタノールなどは水が不要
重油 軽油などが対象 BDF(バイオジーゼル)とは違う
Q次世代発電燃料となるのか
A植物油には限界 リンが含まれていて除去が必要
Qバイオマスにはネガティブキャンペーンがあるが
A日本は建築廃材などが使われるが、集荷が困難で上手く行かない
Qナノ化した燃料は効率が上がるのか
A15%位省エネになる
Q新製品の発想は個人かチームか
Aメンバーが顧客の要望を聞いて、チームで製品化の議論をする
売れてなんぼの世界
Q大規模化のために、色々政府の補助金例えばNEDOなどの資金を入れたのか
A取れるものはすべてもらっている すべてがチャレンジャー
Qあまり知られていないのではないか
A国内はコンサーバティブ どこかに実績があるのか、大手のどこに入れたのか、など問われて買ってもらえない
海外ではそのようなことがない 日本のベンチャーの悲哀
Q合成音声が普通になっているのに、バスは人の声を使うのは何故か
A客の要望 特に地方では女性のイントネーションが大切
英語ではアクセントで聞き分けるので合成が進む
Q計測技術を国家レベルで研究しているのはどこか
A産総研 計量試験所 などだろう
Q測ること、この分野の研究が減っているのではないか
Aソフト寄りになりハードの研究は減っている
Q計測、制御などは機械 一方で人体などの計測は進めているのか
Aやっているが、生体用は厚生省の管轄、安全基準など細かく規定されている 例えばオムツの濡れセンサーなど
Q本は書かないとのことだが
A分野が広いのと、間違いが許されない
Qガスや電気の測定は
A計量と計測は違う 半導体製造などでは計測に金がかかる 歩留まりの勝負 測定は分解能と再現性 同じ値が出ること
Q軍など情報は計測か
A計測ではない スパイも含む サイバー戦争
Qナノエマルジョンはこれまでにあった技術か 新しい分野か
A問題は需要 エマルジョンは食品や化粧品で研究されている
Qガソリンなど揮発性のある燃料は扱うのか
Aガソリンはやらない エンジンの点火を下げても意味がない
高温で燃やすものが対象

以 上(浅野応孝)

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