子どもたちの目が輝く瞬間があります。身近な素材で不思議な変化を体験するときです。私たちが行っている出前理科実験授業は、そんな「理科の楽しさ」との出会いを届ける活動です。今回は、飯能美杉台公民館で行われている「HANNOアフタースクール」での取り組みをご紹介します。
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◆ 小学1年生から6年生までの12名とともに
2025年6月30日(月)、飯能市の「HANNOアフタースクール」で出前理科実験授業「香の粒」を行いました。参加してくれたのは、小学1年生から6年生までの12人です。年齢差が大きいため、テーマリーダーは説明のテンポを調整し、動画を取り入れたり、質問の回数を増やすなどの工夫をしました。
素直で好奇心いっぱいの子どもたちは、こちらの問いかけにも積極的に応えてくれ、私たちにとっても楽しく、やりがいのある時間となりました。

◆ 嬉しい「その後」の話
授業終了後、主催者の方々との懇談の中で、大変嬉しい話を伺いました。
私たちの活動の目的は、子どもたちに理科の面白さを体験してもらい、将来、科学や技術に親しむ大人へと育ってくれることです。しかし、授業を通じてまかれた「理科好きの種」が実際に育っているかを知る機会は、そう多くありません。
今回は、コロナ禍による中断を経て、実に5年ぶりの飯能での再開となりました。主催者によれば、かつてこの授業に参加してくれた子どもたちの中には、すでに高校生や大学生になっている子もおり、宇宙工学、バイオ、プログラミングなどの分野に進んだ、あるいは目指しているとのことでした。
飯能は首都圏にありながら、地域のつながりが強く、同じ場所に長く住む家庭が多いため、アフタースクールを通じて、こうした「その後」の情報を追うことができたのは貴重でした。
◆ 種が芽吹く瞬間を信じて
一度の授業が子どもたちにどれほどの影響を与えられるかは分かりません。それでも、今回のようなエピソードに触れるたびに、「理科が好きになった」「もっと知りたいと思った」そんな気持ちが確かに芽生えていたことを実感できます。
今後も、子どもたちが科学への関心を育み、自らの可能性を広げていけるよう、地域と連携しながら活動を続けてまいります。
このような取り組みにご関心のある方は、ぜひ私たちと一緒に理科の楽しさを広げていきましょう。
以 上(酒井和幸)