企業ガバナンス部会 第2回総会
基調講演(第21クール第7回(3月度)企業ガバナンスセミナー)

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日時 2026年3月25日(水) 14:00~16:45
会場スタジオ751 + Zoom
出席 計43名(Zoomによる参加者を含む)
講演CGコード改訂・会社法改正に向けた最新動向と今後の展望
講師加藤佳史会員

ガバナンス部会の自己研鑽活動は従来上場企業向けのCGコード等が中心だったが、最近は中小企業やファミリー企業にも焦点を当てており、今後の活動に大いに期待しています。

自己研鑽を通じてDFから社外役員が出ることにも期待していますが、最近は女性等ハードルが少し高くなり、又年齢制限もあることから実績に繋がっていない点は残念です。今後はEサーチ事業部がガバナンス部会と今迄以上に連携することにより、実績を積み重ねることを期待しています。7月に開催予定の研究会の成果発表会にも期待しています。

1.運営方針:新部会員制度への移行

部会活動の活性化を目的として、部会員制度を大幅に見直しました。

  1. 入会要件の撤廃:
    以前はセミナーや研究会への一定回数以上の参加実績が必要でしたが、今後は活動を希望する全てのDF会員が部会員として随時参加可能になります 。
    2026年3月時点で部会員は89名となり、新たに33名が加入しました 。 (上記の数字には総会の翌日に加入した2名を含む)
  2. 主なメリット:
    ① 部会員同士の双方向コミュニケーションや情報発信の機会創出 。
    ② Eサーチ事業部と連携した再就職支援(部会推薦やガバナンス・スキルの提供) 。
    ③ 履歴書に記載可能な研修履歴の管理や認証書の発行 。
    ④ セミナー会場でのリアル参加や講師懇談会への優先権 。

2.現状の活動状況(第21クール)

部会の中心的な活動である「月例セミナー」と「研究会」の進捗が共有されました。

  1. 月例セミナー: 資本効率経営、知財・無形資産ガバナンス、M&A、ファミリービジネスなど、ガバナンスに関する旬なテーマを扱っています
  2. 研究会: 少人数のゼミ形式で実施されています。
    今期(第21クール): 「稼ぐ力を生み出す成長投資」および「ファミリービジネスの社外役員」をテーマに活動中です 。

3.双方向の取組みによる活性化

「月例セミナー(片方向)」と「研究会」に次ぐ第三の柱として、部会員間のコミュニケーション強化を検討しています。
具体的な施策案:
① OneDrive/GoogleDriveを活用した情報共有フォルダの作成 。
② ブログによる意見交換の場や「ガバナンスコラム」を通じた発信機会の創出 。 
③ 「顔が見える組織」にするための、総会以外の定例会開催 。

4.定款見直し委員会での提言

國安さんが委員を務めた定款見直し委員会での主な提言内容も補足されました。

  1. 透明性とガバナンスの向上: 会計・監査結果のHP開示、理事と代議員の兼務廃止、役員の任期上限の設定などが提案されています 。
  2. 代議員制度の刷新: 代議員の指名方式を、理事会による実質指名から、本部・部会研究会・同好会の3活動母体から代議員候補者推薦委員会を通じて差入れる方式へと変更されました 。

5.総会報告に関する質疑応答・意見交換

國安幹明部会長による「新部会員制度」や「運営方針」の報告後、主に組織の活性化と若手層の再就職支援について議論が行われました。

  1. 新制度による会員拡大の意義:
    以前の「実績重視」から「意欲重視」へ転換したことに対し、門戸を広げることで、特に50代・60代前半の「現役に近い層」を取り込むことの重要性が確認されました。
  2. 再就職支援(Eサーチ連携)への期待:
    部会員から「具体的な推薦の仕組み」について質問があり、國安氏より「部会での活動実績(研究会への貢献など)をエビデンスとして、Eサーチ事業部を通じて企業へ強く推薦できる体制を整える」旨の回答がありました。

テーマ:CGコード改訂・会社法改正に向けた最新動向と今後の展望

  1. CGコード改訂案のポイント(スリム化と実質化)
    今回の改訂では、コード項目を整理・統合し、読みやすくスリム化された。
    一方で、コード数が減ったことに伴いエクスプレイン対応がおろそかになる等の安易な対応に流れる懸念(加藤氏の私見)があり、投資家との「対話の質」がより問われるようになる。
  2. 「現預金の有効活用」の検証
    成長投資に回っていない「滞留資金」の活用について、取締役会での検証と開示が強く求められる方向。これは日本企業の資本効率向上に向けた大きな一歩となる。
  3. 有価証券報告書の総会前開示
    海外投資家からの要望が最も強い項目。総会前に十分な分析期間を設けることで、対話(エンゲージメント)の質を向上させ、日本株全体の評価底上げを目指す。
  4. 会社法改正の動向
    株主総会の完全オンライン化の定着や、不祥事防止に向けた内部統制の監督義務など、法的側面からも「実効性」を重視する流れが加速している。
Q1CGコード案に新設された「解釈指針」が不明確で、企業側がどう対応すべきか戸惑うのではないか?
A1まさにそこが懸念点。指針が抽象的な分、企業は「自社にとっての最適なガバナンスとは何か」を自分たちで定義し、説明(エクスプレイン)する能力が求められるようになる。
Q2守りのガバナンス(不祥事防止)は浸透したが、攻めのガバナンス(成長支援)はまだ弱い。
A2現預金の活用議論など、取締役会が「リスクを取る投資」を後押しできるかが鍵。社外取締役には、経営陣の背中を押す「伴走者」としての役割が期待されている。
Q3有報の総会前開示は事務負担が重いが、それに見合うメリットはあるか?
A3負担は大きいが、先行して実施している企業は投資家からの信頼が格段に高い。日本市場全体がこの方向に進まなければ、海外からの資金流入は限定的になるという危機感を持つべき。
その他意見として:「稼ぐ力の5原則」に基づき活動すれば、日本企業にはまだ伸び代がある。部会としても、これら最新の法改正やコード改訂を「知識」として終わらせず、各々が社外役員として現場でどう実践するかが重要である。

以 上(深井 淳)

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