暖かな春の真只中の4月26日の日曜日、NPO法人ブルーアースとDF環境部会のメンバーは、JR南武線・稲田堤駅に集合し、歩いて15分ほどにある旧小沢城址の丘を東西に縦走する「多摩自然遊歩道」の整備活動をしている「小沢城址里山の会」の現在の活動状況を見学して来ましたのでご報告します。
尚、既に2月7日の雪の日に見学報告も書きましたが、今回のために下見したものです。従って内容が一部重複しますことご容赦ください。
1. 小沢城址里山の会
小沢城址は川崎市多摩区の丘陵上にあります。山中には空堀や物見やぐらと思われる遺構が残っており、川崎市により保全管理地区に指定されています。位置は、北西側によみうりランドやジャイアンツ球場、北は三沢川などに囲まれた地域で丁度川崎市と稲城市の境にあります。
「小沢城址里山の会」は、2000年に川崎市環境局緑政課(当時)主催により開催された里山ボランティア講座に参加し、その趣旨に賛同した有志が主体となって2001年に立ち上げたそうです。以来、貴重な里山の自然を守りながら、年間活動計画をもとに緑地管理作業を継続しています。
活動日は毎月第2土曜日と第4日曜日の午前中2時間と定め、約20名の会員が汗を流しています。(同会HPより)

2. 里山保全活動
歩道全般に堅牢な枕木の階段を市が整備したそうで、大変歩きやすくなっています。また、要所要所には案内板が整備されており、現在地を把握できるしどこに向かっているかも把握できる。
そして、鎌倉時代からのお城であることが分かる「空堀」や「物見やぐら」、深井戸などの遺構も説明板が立てられていて、通る人々に歴史の物語を届けてくれる。


案内してくださった白市副会長によれば、近年竹がいろんなところから出てきて短期間に繁ってしまい、その処理に困っているとのことでした。
毎年春にはタケノコ取りに近隣住民にも参加してもらって取っているがとても間に合わず、特に傾斜地に生えた竹は野放し状態になっているとのことです。
今年も既に筍取りが盛んで、私たちもトライしましたが、枯れ葉で覆われている地面からちょっとだけ顔を題している筍の先っぽを見つけるのは至難の業です。それでも5~6本は収穫しました。
「小沢城址里山の会」の白市副会長が、私たちのために当日早朝に筍を掘っておいて下さったので、全員が旬の香りを自宅にお土産とすることができました。白市副会長に感謝感謝です。

白市副会長

私たちDF環境部会が活動している平塚ゆるぎの里でも、近年竹藪が増えていて生態系を壊すので対策を検討していることと同様で、放っておくと大変なことになるため、竹の有効活用を考えつつ伐採を進めないとなりません。
竹の生育速度は尋常ではないので、時機を逸しないようにしなければならないとの教訓を得て来ました。
3.小沢城址里山の会がサツマイモの植え付け
当日は第4日曜日の活動日で、10人ほどの会員がさつまいも畑で畝作りから種芋の植え付け作業をやっておられたが、時期を見て子供たちに収穫させるんだ、と張り切って働いておられました。
写真はサツマイモを植え付けるための畝作りに汗を流す小沢城址里山の会」のメンバーです

4.展望台
小高い丘(浅間山)の展望台から、目の下には京王相模線、ちよっと離れて多摩川、そして目を転ずれば遠く新宿の都庁やホテルなどの高層ビル群に加え、さらに東京スカイツリーまで遠望できた。
以前は木々に覆われて景色が見えなかったのを、或る議員さんの一言で予算が付き樹木が伐採されて見通しが良くなった、との説明があった。地元の政治家の力は常に強い!

5.小沢城の歴史(小沢城址里山・佐藤会員の著述と写真・絵図を引用)
神奈川県川崎市多摩区菅仙谷にある山城で多摩丘陵の先端にあり、鎌倉道の矢野口(多摩川渡河点)を抑える交通の要衝にある。丘の麓には三沢川が流れ、標高87m、比高56m(三沢川と比較)の天然の要害となっており、別名は武蔵・天神山城とも呼ばれる小沢城址は6.8ヘクタールの丘陵地に浅間山、小沢峰(物見台)、八州台(富士塚)の三つの峰を中心に構成され、2Km先に多摩川が流れている。
江戸時代には多摩川はこの断崖の直ぐ脇を流れていた。長い歴史の中で幾度となく流れは変わり、江戸時代は3回程流れが変わっている。南側は昭和の40年頃まで6つの谷戸が存在し、150町歩の山林が広がっていた。
現在、この地域は菅仙谷と呼ばれ開発が進み団地や住宅地となっているが、元禄3年(1690年)の検知帳よれば住居は18軒程であった。


ちょっとした広場に「小沢城址」という石碑が立っていて、この城の歴史が書かれている。昔は稲毛氏の居城で、その後関東上杉氏、後北条氏の勢力圏に。
多摩川を擁し、鎌倉道にも接する交通の要衝で、ここを押させる戦略的価値は高かったことが分かる。

6. 穴澤天神社 (出所:Wikipedia)
多摩自然遊歩道の北の端にある穴澤天神社は、皇安天皇4年(紀元前423年)創建と伝えられている。
稲城市に位置する由緒ある神社で、京王よみうりランド駅から徒歩5分。毎年8月の例大祭の時は、御神輿や神楽などが奉納され、多くの露店も出店するなど大いに賑わうと言う。
境内直下の祠からは東京の名水57選にも選ばれている名が常時湧出している。遠くからこの名水を汲みに来る人も多いと言う。少し口に含むと確かに豊かな味わいを感じました

7. たくさん歩いた後のお楽しみ
穴澤天神社から徒歩15分ほどのところにある和食「味の民芸」を「里山の会」にて懇親会の場としてセット頂いた。「里山の会」の白市副会長と三竿氏は海外の仕事で旧知の仲だそうで、その縁から今回の交流が生まれた。
「里山の会」からは、近藤会長、白市副会長、竹中さんの3名が参加下さった。私たちブルーアースとディレクトフォースのメンバーからそれぞれ「里山の会」への感謝を陳べるとともに、自己紹介させて頂きつつ全員で大いに懇談ができた。

予定の時間となったので今後の交流を期してお店でお開きとし、帰路は稲田堤のお隣の矢野口駅から重たい筍をお土産に、それぞれの家に向かった。
8. 小沢城址里山の会との今後の交流
この日を遡ること4月8日の平塚ゆるぎの里遊歩道整備活動に、「里山の会」の近藤会長と白市副会長が平塚を訪問し、私たちの活動実態を見学された。
これも雪が降った2月7日に三竿、岸田、平井の3名が小沢城址を下見に訪れた際、DF環境部会とNPOブルーアースと共催で、多摩自然遊歩道を整備している「里山の会」活動現場を相互訪問する計画の一環と言える。
また来年も筍掘りに稲田堤にお邪魔することを約していることも含め交流を深めて行きたい。
以 上(環境部会自然保全活動分科会リーダー 平井隆一)