2026年第3回技術部会定例会および講演会を行いました
| 日時 | 2026年6月12日(金)13:30~17:00 |
| 参加者 | 定例会 751会議室/理科実験準備室(12名)+Zoom(15名) 講演会 751会議室/理科実験準備室(13名)+Zoom(15名) |
1.技術部会全体活動報告(市川良彦会員)
③2026年見学会・講演会状況
- 5月25日(月)にJR貨物東京貨物ターミナル駅の見学会を実施しました。
詳細はHP公開中の「技術部会見学会報告記 JR貨物東京貨物ターミナル駅見学」をご覧ください。- 技術部会員16名、部会員以外10名が参加しました。個人では見学できない日本のコンテナ物流ネットワークの中心を見学できました。
- 広大な構内をバスで見学、研修センターでは実際の運転シミュレーターによる模擬運転を体験することができました。
- モーダルシフトのメインプレイヤーとしての期待に応えるべく、トラック輸送と補完しあう「モーダルコンビネーション」の取り組みを推進中。目指している2030年の経営独立に期待しています。
- 2026年第三回見学会 9/24~25に仙台を中心に二か所の見学を予定します
- 9/24 そうまIHIグリーンエネルギーセンター
- 9/25 NanoTerasu
- 6月12日(本日)定例会講演会
- グローバル気候学の権威、中村尚東京大学先端研究所シニアリサーチフェローによる「最近の日本の猛暑・大雨の実態と要因─ 顕在化する地球温暖化と異常気象─」を実施
- 8月3日(月)第四回定例会講演会
- 会員番号1567 鹿毛和哉さんによる講演を予定しています
- 9月11日(金) 第五回定例会講演会
- 会員番号516 佐藤和恵先生による講演会を計画しています
2.DF事務局からの報告 (矢島健児事務局長、小林慎一郎会員)
3.リスクセンス推進研究会の報告 (石毛謙一会員)
①6月25日(木) 日本学術会議の「安全工学シンポジウム2026」での中田会員、西村会員、柳澤会員による発表内容が報告されました。「安全マネジメントの仕組みと手法」「執行部門に関する事項」「社外役員に関する事項」が発表されます。ご参加される方はDFのHPのイベント情報からのリンクを通して登録が必要です。
4.経済産業懇話会からの報告 (市川良彦会員代理報告)
①直近実施のテーマ、および今後の予定テーマについて報告されました
・5月21日講演実施 柳澤達維さん
「日本の金融市場 将来を見通すためのポイント」
・6月10日講演実施
大場浩正さん(海外鉱物資源開発社長)
「最近の海底鉱物、資源開発を巡る状況について」
・7月27日講演予定 小野寺 悟さん
「日本製鉄の米国企業買収(仮)」
・8月(仮)Amazon 物流センター見学
・9月17日講演予定 杉浦敏廣さん
「石油とガスの話/世界のチョークポイント」
5.医療懇話会からの報告(赤堀智行会員報告)
6.理科実験グループの活動報告(加藤信子会員)
①活動実績が報告されました。6,7,8月度が申し込み多数のため、受付を中止しています。「会員と家族のための教室」は中止せざるを得ません。
②新規テーマ「DNA」とリニューアルテーマ「この液は何だろう」の紹介
③小児療育病院での教室実施と大島での出張教室の紹介
7.講演会
①講演;東京大学先端科学技術研究センター 中村尚シニアリサーチフェローにより「最近の日本の猛暑・大雨の実態と要因─ 顕在化する地球温暖化と異常気象─」の講演をいただきました。中村先生は、気象庁異常気象分析検討会会長や科学振興機構のClimCoreProjectのリーダーもされており、地球温暖化と自然変動が相まった“異常”気象をわかりやすく説明いただきました。異常気象には皆さん大変興味があり活発な質疑応答をいただきました。
②講演内容 資料を添付します。SNSへの掲載や、他人への譲渡はご遠慮ください
- まず気候変動の要因を解説いただき、後半では特に近年の“異常気象”の原因を説明いただきました。最後にはプロジェクトで開発中のAIモデルによる気象予測モデルを紹介いただきました。
- 気候変動の要因
- 1980年以降が特に気温上昇が著しいのは明らか。1980年代以降の夏の平均気温は世界で0.2℃/10年、日本では0.3℃/10年の上昇がみられるが、特に2010年以降が顕著。世界全体以上に日本の気温上昇が大きく、猛暑や豪雨の観測数が著しく増加している。
- 異常気象(気候変化・気候変動)=地球温暖化+自然変動(長期(PM2.5などのエアロゾル)+短期(偏西風など))と自然変動も重要な要因。
- 過度な温室効果が地球温暖化に悪影響。特に北極地域を含む北半球の中高緯度地域で温暖化は顕著。20世紀後期からの温暖化は過剰な温室効果がないと説明できない。
- 人為的活動が二酸化炭素濃度を増加させ、氷解や水蒸気量の増加を促進し、気候変動をさらに加速させるといった“フィードバック”も大きな影響を与える(悪循環)。
- 温室効果ガス(二酸化炭素、水蒸気、メタン)の中で人為的に左右できる二酸化炭素の管理が温暖化対策のポイントになる。
- 近年の高温の説明 2023年~2025年の夏季の日本の高温をレビュー
- 自然変動の影響が大きい。亜熱帯ジェット気流の蛇行、海面水温の上昇(黒潮の北上)、が異常気象に大きく影響。日本近海は全海洋平均より2~3倍のペースで温暖化が進行している。地球温暖化の影響は2℃程度。
- ただし、近年の高温・豪雨は地球温暖化の寄与がなければ起こり得なかった。産業革命前の温室効果ガス濃度レベルと比較すると現在の高濃度レベルによる温暖化効果により雨量の15~25%増につながった。
- ClimCore Project
- 2020~2030/3の期間で過去の気象データ(50年間)を基にしたAIモデルによる気候変動予測を開発中。将来の気象予測に生かし、「先を読むビジネス」へ社会実装したい。
- 気象庁は現在の物理モデルからAIモデルへ予測を発展させ、太陽光や風力などのエネルギーミックスの最適化、農業政策などへ生かしたい。
- 質疑
- 特にAI予測モデルの社会実装や気候変動への提言について熱心な討議が交わされました。
- (Q)今回の説明で数万年単位の氷河期の理由を説明できるか?
- (A)できる。自然変動で説明可能。太陽活動や地球の動きも自然変動として入っている。
- (A)ただし、ここ50年の気候変化が大きすぎる理由を科学で解明することが主目的である。
- (Q)二酸化炭素を減らすことが気候変動を抑える唯一の方法か?
- (A)科学的に考えうるいくつかのシナリオを提案している
- (Q)気候変動についてさらに強く提言したらどうか?
- (A)過去予測を基に将来を予測して具体的提案は行っていく。
- (Q)AI予測モデルはいつ公開できるのか?
- (A)2030年以降。途中公開は機密の観点から難しい。
- (A)日本向け高解像度モデルは機密保持のもと日本チームで開発する。
以 上(市川良彦)











