山﨑雅史会員(804)より「欧州と中国車 2026年上半期」のレポートと動画を頂きました。
山崎会員は毎月のように詳細なデーターに基づく自動車業界の分析を公開、今回の投稿では
「欧州ではパワートレーン多様化が進み、中国勢は各分野で伸びているが、日本勢はハイブリッド車を中心とした一本足打法が限界となりつつあり、成長率がマイナスに転じ、それを尻目に中国勢、韓国勢はプラスの成長を続けています」
と、業界OBとして再び警鐘を鳴らしています。
以下、山崎会員の要約、レポートPDFと動画(YouTube)をご覧ください
国際エネルギー機関の最新のレポートによると、2026年上半期における世界のEVの販売台数は、2025年の上半期に比べて中国では約20%減少しているものの、東南アジアでは約75%、欧州では約30%増え、中南米では2倍超えになっています。
このEVの増加は中国での激しい内部競争、「内巻き」で、もまれ、生存を賭けて競っている中国の自動車メーカーが、生き残りをかけ海外市場に打って出ている結果といえますが、ここで注目すべきはEVだけでなく非EVであるプラグインハイブリッドやハイブリッドなど内燃機関を搭載したパワートレインにも中国勢は力を入れ、日本の自動車メーカーが目指す「マルチパスウェイ」を先取りしている動きにあります。
欧州自動車工業会によると、今年の6月時点でEU加盟27カ国の総合データで初めてEVの新車販売比率がガソリン車を超え、EVが継続して普及するのが確実視されています。そのデータを詳しく分析すると欧州ではガソリン車からの移行はEVだけでなく48Vマイルドハイブリッド、フルハイブリッド、プラグインハイブリッド、さらにはLPG車へと様々なパワートレインへと移行しており、まさに欧州ではマルチパスウェイの実践が進んでいる現実が浮かび上がります。
そのなかで日本の自動車メーカーはハイブリッド車を中心とした一本足打法が限界となりつつあり、日本勢は成長率がマイナスに転じ、それを尻目に中国勢、韓国勢はプラスの成長を続けています。特に中国勢の成長率には目を見張るものがあり、現在、拮抗している欧州での日中の新車販売シェアは今年の末には中国勢が先行する可能性を否定できません。
自動車の長い歴史と価値の多様性を持つ欧州市場で、地政学的ハンディを乗り越えて中国勢が成長できるということは、東南アジアや中南米で成長するのと違った意味合いを持ちます。欧州で認められるということは先進国で認められるということの証でもあり、安全保障や地政学的な制約がなければ米国市場でも成長でき、日本の自動車メーカーの大いなる脅威となる可能性を秘めていると言えます。
そんな欧州市場の2026年上半期のライトデューティビークルの新車販売をパワートレインに焦点を当てて分析しまとめてみました。約29分の動画になります。以下、PDF資料と動画をご参考にしていただければ幸いです。
以上(山崎 雅史)
以 上(横山英樹)
