DF超高齢社会問題研究会が始動
新社会システムづくりめざす

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巨大な人口の塊とも言える団塊の世代の人たちが全員、2025年に75歳以上の後期高齢世代入りするのをきっかけに、日本は、逆ピラミッド型の人口構造に一段と大きな重圧がかかり、世界でも前例がない超高齢社会時代に突入します。

そこで、一般社団法人ディレクトフォース(DF)で、この新時代対応の社会システムづくりに取り組んできた有志グループがこのほど、新たに超高齢社会問題研究会を立ち上げ、さまざまな課題やテーマについて、本格的な研究活動に踏み出すことにしました。

研究会は、創設メンバー6人のうち、平尾光司さんが座長に、藤村峯一さんが副座長にそれぞれ就任、そして中尾誠男さん、平井隆一さん、得丸英司さん、牧野義司さんが研究メンバーとして活動をスタートします。

研究会の方向付けが定まれば、DFメンバー全体に積極参加を呼びかけて組織基盤をつくり、同時に、研究テーマごとに分科会組織をつくって本格的に活動する段取りです。

研究会の目的や組織体制、活動方針などは、現時点で、以下のとおりです。

<目的や取り組み課題>

1) 研究会は、日本が今後、直面する超高齢社会時代のさまざまな課題を浮き彫りにして、それらに対応する新社会システムづくりに積極チャレンジします。その際、シニアの人たちが、医療や介護に頼らない生き方をめざし、就労に関しても生活資金かせぎとは違った、人生生きがいのための就労にチャレンジ、さらには元気な地域コミュニティづくりへの積極貢献など、アクティブなシニア社会の取組みを主にテーマにします。

2) 就業に年齢制限を設けない欧米主要国のエイジ・フリーの制度化が今後、日本でも重要課題となってくると考え、研究会は、企業での定年制の見直しなどを含め、超高齢社会時代に対応する雇用システムを問題提起していきます。

3) 人生の終末期の問題として、急速な老化や病気で生命維持が難しくなった患者に対して延命を目的に治療する延命治療の問題が論議を呼んでいます。そこで、研究会は、その是非を含め、何が課題となるかなどを研究します。

4) 高齢者の生きがい就労研究にあたっては、就労するシニアの人たちの姿勢、雇用する企業や自治体の考え方、大学の専門家の研究などを調査します。その際、高齢者シニアは生きがいを何に求めるか、生きがい就労を高める課題は何かなどは関心テーマです。
一方で、人生100年時代とはいえ、高齢者就労にも限度があり、就労を終える線引きをどうするかも課題です。研究会は、ヒアリング結果などをもとに問題提起します。

5) 研究会は、高齢者シニアが、人手不足時代に対応した労働力提供の狭い枠組みにとどめず、リスキリング(学び直し)にチャレンジし、シニア自身が何らかの強み部分を持ち、それらを活用して地域社会貢献のみならず、アクティブ地域にするための組織化も重要と考えます。この課題研究にも取り組みます。

6) アクティブなシニアの人たちによる超高齢社会時代対応のベンチャービジネスの立ち上げも研究テーマです。それらベンチャー企業は、高齢者シニアに対するニーズ調査によってシニア向け市場づくりやビジネスモデル化が重要になってきます。

その場合、終活などエンディングにからむ問題をビジネス化するだけでなく、高齢者シニアが必要とする医療や不動産、金融などの専門家アドバイス・ニーズに対応するための連携ネットワークづくりなどもテーマです。
 
7) 高齢者の加齢による心身の活力低下というフレイルの予防に向けた取り組みも重要課題です。DFの健康医療研究会などと連携してDFメンバーに予防活動を積極推奨していきますが、同時に、DFのネットワークを通じて、関係企業などに働きかけ、アクティブシニア社会づくりにつなげていくことも検討課題です。

8) 研究会は、世代間交流の活発化させ、若い世代に「シニアと連携すれば面白い時代づくりができる」と共感してもらえる取り組みが必要、と考えます。端的には、シニア層が、次代を担う人たちがどんな問題意識で、新たな時代にチャレンジしようとしているのか、つかみとることが重要と考え、世代間交流にチャレンジします。

<組織体制>

1)DF理事会の正式承認を経て、研究会は本格スタートします。DF健康医療研究会などとともに、外部から「DFは、企業幹部OBたちが、鋭い問題意識で時代の先を見据えた興味深い研究活動を行っている」と評価を受けるように、この超高齢社会問題研究会としても、アクティブな活動にチャレンジします。

2)研究会は現在、創設メンバー6人のうち、平尾さん、得丸さんがシニア就労グループを、また中尾さん、藤村さんがシニア地域ケアグループを、そして平井さん、牧野さんが新興アジア諸国向け医療システムなどソフトの輸出問題を担当し、それぞれ研究に取り組みます。これら3グループは研究活動成果をまとめ、DFホームページの超高齢社会問題研究会ページに掲載する予定です。

3)研究会は、創設メンバー6人による研究活動でスタートしますが、重要なのは、DF全体に活動が広がることです。研究会の方向付けが見えてくる10月以降に、DFメンバー全体に積極参加を呼びかけ、研究テーマごとに分科会組織をつくり、本格的に活動する段取りです。

4)外部のメディア向けにアピールするための広報対応については、SNSなどで広範に対応が可能かなども検討します。

<活動方針>

1) 研究会は10月に、超高齢社会時代の高齢者雇用の課題に関して、この分野の専門家の八代尚宏昭和女子大特命教授を招請して、「超高齢社会問題研究会スタート記念講演会」という形で、DFメンバー向け特別講演会を開催予定です。研究会としては今後、こうした専門家による講演会の開催と同時に、専門家との意見交換など交流会開催を展開する予定です。

2) また、研究会は、超高齢社会時代下の医療や介護の現場をしっかりと見る見学会だけでなく、現場の課題が何かを把握するため、現場関係者との交流会も活発に行いたい、と考えています。

3) 研究会は、同じような問題意識で活動している外部シンクタンクとの連携や意見交換会の開催は重要と考えており、積極的に、その交流の場づくりに努めます。

とくに、超高齢社会システム問題で連携する東大高齢社会総合研究機構(IOG)との関係強化を重要視しており、連携を一段と強めます。同時に、医療経済や医療・介護政策を研究する医療経済研究機構(IHEP)やニッセイ基礎研究所、みずほ総研など問題意識あるシンクタンクや超高齢社会問題に関係する組織との交流を深めます

2025年9月
以 上(牧野義司)

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