越 純一郎会員(1350)が12月に「都々逸の世界」を上梓します。越さんは国際社会での日本の歴史的役割などを研究され、講演、著作活動をされながら、DFではベトナム研究同好会などで活躍されています。
越 純一郎著「都々逸の世界」(彩流社 2025/12) 税込2970円
執筆協力 中村喜春、古今亭志ん朝、金原亭伯楽ほか
都々逸の世界 | 越 純一郎 |本 | 通販 | Amazon

以下、越さんのコメントです。
ニューヨーク勤務の7年目に私は中村喜春さん(元新橋芸者、NHKドラマ「江戸っ子芸者 青春期」のモデル)の弟子になり、長唄三味線をみっちり習いました。そして、喜春姐さんやお仲間から、「この原稿で都々逸の本を出して下さい」と原稿を渡されました。その約束を、25年かけてようやく果たせたのです。ついでに、文法解説とか、第九やカルミナブラーナとの比較まで書き込みました。
都々逸は絶滅危惧種です。なにしろ、都々逸作家の「呼称」が無いのです。つまり、歌を詠めば歌人、俳句をひねれば俳人ですが、都々逸作家を「ど人」とは言いません。
俺とお前は卵のなか(中、仲)よ 俺は白味できみ(君、黄身)を抱く
君は吉野の千本桜 色香よけれど きが多い
酒なき国へと引っ越ししたい 三日たったら戻りたい
一人笑って暮らそうよりは 二人涙でくらしたい
あたしゃ とうから承知でいるに あんた勝手にまだ口説く
夢に見るよじゃ惚れよが薄い 真に惚れたら眠られぬ
都々逸はこれほど面白いのに、知られていません。しかし、東京大学副学長の秋山聡教授(文学部)が、「本郷キャンパスで都々逸の特別講座をできませんか」と言ってくれました。
私の過去に出版した7冊の専門書は陳腐化しても、意外にも、この本が残るかも(^^)。(越純一郎)
都々逸は、江戸時代に流行した日本の庶民芸能の一つで、七・七・七・五の定型で歌われる“粋(いき)”な短い歌。恋や男女の情、人生の機微を軽妙に、時に色っぽく表現するのが特徴。
江戸時代後期(19世紀初めごろ)に成立したと言われ、江戸・上方の寄席や町人文化の中で広まり、庶民に親しまれました。
都々逸が元唄の「粋な黒塀 見越しの松に ・・・」などは皆さんもご存じでは?
越さんには著書を題材に、DF会員にも講演して頂いたら、面白いのではないでしょうか。
DFホームページでは会員の著書一覧を掲載しています。ここ数年で著作を上梓された方、および、上梓された会員をご存じの方はお知らせください。なるべくもれなくアーカイブしておきたいと考えています。
会員著書一覧:https://directforce.net/2025/01/09/8492/
以 上(小林慎一郎)