山崎雅史会員から「米国市場と新エネルギー車」のレポートと動画を頂きました。
EVは中国メーカーやテスラが主導し、レベル3(知能化)、レベル4(AI化)へと進化しつつある。米国市場では、トランプ関税下でもトヨタ、ホンダがハイブリッド車で高いシェアを確保している、など、データーとファクトを見せつつの力作です。
以下、山﨑会員の寄稿文とPDF資料、動画をぜひご覧ください。
ヘンリー・フォードによる大量生産やGMのアルフレッド・スローンのマーケティング手法等により、世界最大の自動車市場になった米国への日本車の本格的な輸出が始まったのは1970年代でした。当時の日本の産業政策の外貨獲得の流れがありましたが、国内市場だけではスケールメリットが得られず、米国市場で戦うことが成長への近道という動機が強かったと思います。米国の厳しい規制や消費者のニーズに対応することで、日本の自動車メーカーは技術力や品質を飛躍的に高め、グローバル競争力を獲得しました。すなわち、米国市場は日本車を世界ブランドへと成長するための学びと鍛錬の場だったわけで、それは今でも変わっていません。母国、日本の市場の成長に限界がある日本の自動車メーカーにとって米国市場はまさに生命線です。
その米国市場は今、EVシフトへのキャズムに陥り、EVシフトに大きく舵を切ったGM、フォードは立て直しに懸命です。一方、トランプ政権による関税政策、環境規制の緩和等は米国の自動車市場の進むべき方向に複雑な影響を及ぼしています。ここで忘れてはならないのは今、日本の自動車メーカーはもう一つ、中国での学びと鍛錬の時期にあるといる現実です。それは開発スピードとコスト、そしてソフトウエアとAIを中心とした先端技術を、中国メーカーとの協業を通じて謙虚に学び習得することで米国以外の世界の市場で今後中国メーカーと競い合う準備をしなければなりません。
世界を俯瞰すると欧州連合に代表されるように自らの市場に有利なルールを作り市場を守ろうとするデジュール戦略に対して日本の自動車メーカーは消費者に選んでもらうことで実績を築き、市場の標準とするデファクト戦略を取ってきました。今日の米国市場における日本車の存在はまさにそのデファクト戦略の結果といえます。
その米国市場と新エネルギー車、そして日本車の最近の位置づけについてのレポートです。動画の2枚目のスライドではEVを中心とした新エネルギー車の第一世代から第四世代までの進化の過程について自動運転の進化と組み合わせて簡単にまとめてみました。 2025.11.30(山崎雅史)
以 上(横山英樹)
