山崎雅史会員から「躍進する中国車とコネクテッドカーの脅威」 のレポートと動画を頂きました。山崎会員のレポートは今年2件めで、中国製EVは「大量データ収集装置」であるとして欧州などで規制している、という事実を整理して説明しており、大変考えさせられる内容となっております。以下レポートをぜひご覧ください。
皆様 お変わりありませんでしょうか。日本列島の背骨を境に災害級の豪雪とこれまた災害級ともいえる異常乾燥、渇水が同居する状態が続いています。すべてが極端で、中庸ということが自然界にも存在しなくなったのかと考えてしまう昨今ですが、自然界まで「分断の時代」になるのは勘弁してほしいと思います。偏西風の異常蛇行のせいとの説明がありますが、その背後にはやはり海水温度の上昇があるのでしょうか。列島に穏やかな春が来てくれることをひたすら願っています。
1992年の鄧小平氏の「中東には石油あり、中国にはレアアースあり」との言葉で、中国の国家戦略にレアアースの重要性が明確に落とし込まれました。以来、環境汚染の重荷を背負いながらもレアアースの採掘・精錬に取り組み、今では世界を支配するレアアース大国になり、太陽光パネルの約9割、リチウムイオン電池の約7割、EVの約6割の世界シェアを占める21世紀の「電気電子国家」としてのパワーを有する大国に変貌を遂げています。
その中国製EVは、次世代車として自動運転への進化を続け、搭載しているカメラ、ライダー、レーダーをはじめとするセンサー類や音声指示のためのマイクによって、走行中に大量のデータを収集しています。さらに無線やインターネット経由で搭載ソフトウエアを随時更新できるOTA (Over The Air) 機能やクラウド連携等の高度なコネクテッド機能を搭載しています。
この中国製EVの多岐に亘るセンサー機能と高度のコネクテッド機能が、2017年に中国で制定された国家情報法と組み合わさると、中国製EVが走行している国や地域の様々なデータや情報の、中国政府による収集が可能となります。
今、欧米ではこれらの中国製EVは「大量データの収集装置」であり、中国製EVによる諜報活動の可能性は現実の脅威である捉えています。さらに有事の際にはOTAにより市場にある中国製EVは中国政府の指示によって遠隔操作され、道路交通網や物流を混乱に陥れる可能性も否定できません。
日本市場でもBYDの中国製EVがすでに累計5000台を突破しており、その数は増加傾向にあります。日中間の政治情勢、台湾有事の可能性を考えると日本でも早急に中国製EVに対する安全保障の論議と対策の立案の必要性を痛感します。
今回、躍進を続ける中国製EVのコネクテッド機能の持つ脅威について現状をまとめてみました。約26分の動画で、リンクは https://youtu.be/Bv6SWe8di2o になります。お手すきの折にご覧いただければ幸甚です。( 山崎雅史
以上(横山英樹)
