2月18日、河津町で桜を見た後、熱海梅林を訪れた。
12年前(2014年3月3日)にも同じルートを歩いており、今年は桜の開花が半月ほど早まっていたため、桜と梅を同時に楽しめると期待した。
ところが梅はわずかに2~3分咲き。12年前は梅が桜に先行して咲いていたのに、今年は逆転していた。

この現象を生成AIに尋ねると、興味深い答えが返ってきた。梅も桜も「休眠打破」によって開花するが、そのメカニズムが異なる。桜は冬の寒さの蓄積量が少なくても開花でき、気温上昇に敏感に反応する「気温即応型」。一方、梅は十分な低温蓄積を必要とし、気温上昇への反応は緩やかな「低温蓄積重視型」なのだ。
私は長年、ミモザ・ユキヤナギ・ハクモクレン・レンギョウが一斉に咲く瞬間を「春の到来」の目安としてきた。しかし昨年あたりからその秩序が乱れ始めた。今年もミモザは満開だが、ハクモクレンはまだ咲かない。ミモザは桜タイプ、ハクモクレンはさらに低温蓄積を必要とする梅タイプだという。
思い起こせば、昨年夏は極めて異常だった。それまで5年おきに0.1度ずつ更新していた国内最高気温の記録が、一気に0.7度跳ね上がり41.8度(群馬県伊勢崎市)に達した。昨年夏から今春にかけて、自然界のこれまでの秩序が明らかに崩れつつある。私はこれを「気候カタストロフ」と呼んでいる。
では、この事態に私たちは何ができるか。私はAIの有効活用、AIとの共生にその鍵があると考える。AI活用は大量の電力を消費するが、だからといって使用を控えるという選択肢はない。むしろ積極的に活用し、消費に見合う以上の成果を生み出す方法を模索すべきだ。
冬季オリンピックが閉幕した。AI時代を迎えた今、私たちは急斜面の上に立つスキーヤーに似た状況にある。そこで求められるのは「リーン・イン」——恐怖心から腰を引くのではなく、スピードが増すほど谷側へ重心を預ける前傾姿勢だ。AIとどう向き合い、対話するか。一人ひとりの「リーン・イン」の姿勢が、今まさに問われている。
以 上(浅井俊克 NPOブルーアース)