第13回地域デザイン勉強会
「SDGs志國連合国を通した四国の活性化について」

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日 時3月10日(火)15:00~18:00
演 題『SDGs志国連合国を通した四国の活性化について』
講 師都築 冨士男 会員(1500) 元ローソン・ジャパン代表取締役、SDGs志国連合国代表
会 場スタジオ751 +オンライン  参加:会場21名、Zoom 12名

今回は、元ローソン社長で、「SDGs志国連合国」を創設して四国の活性化に取り組んでこられた、DF会員でもある都築冨士男さんに、ダイエー、ローソンで働かれていた頃の話も交えながら、ご自身が現在行っている地域活性化の具体的な活動並びに地域支援のあり方などについてご講演頂いた。講演後の質疑応答も大変活発でDF会員が地域デザイン活動を進めていく上で大変参考になる勉強会となった。

講師の都築さんの地域活性化活動の原点は、文化人類学者の辻信一先生が出版された本「ハチドリのひとしずく いま私にできること」※である。ハチドリが自分のできることを行っているように、都築さんにも地域や社会のために今できることがあるのではないかということで活動を始められている。都築さんは、高知県大豊町の生まれ。農林漁業が衰退すると地域の産業が衰退し、やがて地域そのものが衰退してしまうという思いから、海援隊、陸援隊にちなんで農業・農村を応援する「農業応援隊」を創刊して応援を続けてこられた。四国は人口減少や高齢化における日本の先行地域で、国全体より20数年早い1985年から人口減少が始まっている。そんな四国が元気になれば国の未来に希望が持てるという思いで地域活性化に取り組んでおられる。四国を応援する関係人口が増えると、四国は頑張れるのではないかと考えて東京や大阪でセミナーを開催されてきたが、新型コロナ感染症の流行でセミナー開催が困難になったことから、四国の住民と一緒になって活動することがより重要という結論に達し、「SDGs志国連合国」を建国し、その憲法もつくって、四国活性化の活動を続けられている。
(※「ハチドリのひとしずく いま私にできること」 辻信一監修、光文社 2005年出版)

このSDGs志国連合国の長期目標は3つ。
第一は「オーガニックアイランドSHIKOKU」。有機農業を推進し、持続可能な農業を目指すこと。
第二は「サイクリングアイランドSHIKOKU」。自転車は環境にやさしいので、自転車道を整備し世界のサイクリストに四国に来てもらうこと。
第三は「おもてなしアイランドSHIKOKU」。四国を訪れた人が、また四国を訪れたくなるように、おもてなしの精神でお迎えすること。
都築さんは、これらの目標を達成するために、具体的な課題を一つ一つ取り上げ、同氏の人的ネットワークの中で解決策を持っている人や企業と繫ぐことで目標に向けて着実に活動を進めておられる。例えば、有機農法でさくらんぼを育てることに苦戦している農家には成功してしる方を紹介する、また、有機農法でつくった作物等の販路に困っている方には販路先となる人や他地域で成功している取組みを紹介するなど。これらの長期目標を行政や地域の人と一緒になって実現していくことが四国の発展に繋がると考えて取り組まれている。

高知県は、森林面積が全体の84%を占め日本一であるが、林業に携わる人が減ってきて、枝打ちもできず下草も生えない状況となってきており、土が川に流れ出るなど生態系に影響を及ぼす問題が起きている。その課題解決のために高知県の林業の活性化メニューを開発するなど、短期的には各県の課題を解決することも重要と考えて活動されている。

四国の活性化は一人ではできないので、四国出身で頑張っている人たち30名を理事にして活動を進めている。また、全国で女性のリーダー200名とのネットワークも持っており、その人たちが応援してくれているとのことである。

中山間地域の課題は、人口減少と高齢化。これを解決するには、都会の若者に地域に行ってもらう必要がある。そのためには住居と仕事という二つの問題を解決する必要がある。住居については自治体からの支援も利用して古民家の活用、仕事については総務省の「地域おこし協力隊」という制度を活用できる。そこに登録すると3年間は給与がもらえる。この2つを組み合わせれば若者が地域に行ってくれると考えられており、そのようなメニューをつくることも地域活性化の一つの方法と考えておられる。

講演の最後に、志国連合国の敵は、「既成概念」で、それを打破することが大事であること、また、地域活性化には「課題解決力」が重要であることを強調されると共に、「ハチドリのひとしずく」のように、地域の課題を今できることから取り組める人が全国で増えてくれると良いとの強い思いを語られた。

   都築 冨士男会員が発行人でもある情報誌「農業応援隊」に寄稿

以 上(岡田知之)

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